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第12話

恐怖のパーティ NEXT 目次へ
監督 前嶋守男 脚本 柿崎明彦
アバン Aパート Bパート 予告

 12話〜13話は、1話〜2話、4話〜5話のように、二つでひとつの連続したエピソードである。

 台本用のサブタイトルは、12話が「最終兵器、稼動!」で、13話が「最終兵器〜恵子を救え!」となっている。
 予定通りきっちり13話で完結していれば、1話「最終兵器、脱出」、2話「戦闘能力、全開」と言うように、最初と最後でサブタイトルが綺麗に照応することになったのだが、急遽14話と15話が追加されることになった為、それも実現しなかった。

 色んな意味で、ついてないドラマであったと言うのは言い過ぎであろうか?
 (2話追加されたのは個人的には嬉しいが、最終回が2回繰り返されるような不自然な形になってしまったのも事実)
 
 冒頭から、「やだー、行かないー」と、橋の手摺にしがみついて叫び喚いているいづみ。
 祥子たち4人が、その体を懸命に引っ張っている。
  
 いづみ、今度は、橋の中央に立てられた看板(晴海学園のダンスパーティーの告知)にしがみつく。
 いづみ「いーやだー、いかなーい! 行かない行かない行かない!」

 最初の頃の、最終兵器としての威厳は何処へやら。
 それにしても、軟化するのがあまりに早過ぎる。もっとも、当初の見込みでは1年間続く筈だったこのドラマ、このエピソードも実際は47話とかその辺りに押し込まれる予定だったに違いない。
  
 いづみの体を間断なく引っ張りながら、祥子たちが説得している。
 彼女たちが休みなく体を動かすので、キャプがしにくい……。
 マーコ「ウォーターフロント、生え抜きのワルだったいづみさんも明後日のプロムナイトがどんなものか知らない訳じゃないでしょうがー」
 アイ「高校卒業や進学、就職なんかで去っていく人たちからしてみりゃ、最後のバカ騒ぎのチャンスなんですよー」
 祥子「それをパッと盛り上げてやろうってんですよ、涙ぐましいじゃないですかー!」
  
 いづみ「分かってるけど、やなの、もーっ!」

 恵子だけ、少し離れたところからその様子を微笑みながら見ている。

 どうやら、晴海学園の卒業ダンスパーティー(プロムナイト)に、いづみを無理矢理連れて行こうとしているらしい……。

 しかし、いつの間にいづみは3年生になったのだ?
 まぁ、この点については11話で考察したから繰り返さないが、これだって、1年間エピソードを重ねて、自然な形でいづみが(2年から)進級して3年になり、卒業を迎える……と言う段取りだった筈だ。
  
 黙って見ていた恵子が近付き、「ようし、引っ張るよ(?)」と、全員でタイミングを合わせていづみの体を引き剥がそうとする。だが、あくまで看板から離れようとしないいづみ、看板ごと後ろに倒れ、勢い余って恵子たちも尻餅をついてしまう。
 次のシーンでは、高級そうな服飾店に移動している5人。これからいづみの着ていく服を見立てようというのだ。
 いづみ、パーティーに参加することより、こんなお店に来るのが嫌だったのかもしれない。
 試着室から顔を覗かせ、「ダメ、イヤ、開けちゃダメ!」と、往生際悪く抵抗するいづみ。
 と言っても、ここまで来て試着も済ませているのに「開けちゃダメ」もへったくれもないような気がするのだが。

 ところで、「へったくれ」って何? さぁ?
  
 恵子「てめえら、開けちまえーっ!」

 冗談めかして号令をかけた後、自分の台詞に笑み崩れる恵子。
 撮影の時点で、番組が打ち切りになることは承知していたと思うので、管理人の目にはとても悲しく、いじらしい笑いに映る。

 先日、当時のグラビア雑誌(と言うかエロ雑誌)を手に入れたのだが、そこに「いづみ」の撮影に入ったばかりの土田由美さんのインタビューが載っていて、その中に土田さんの「レギュラーに決まると同時に、1年間のスケジュールを押さえられた(笑)」と言う、誇らしげな言葉を見付けた管理人、思わず目頭が熱くなったのだった。

 何度も言ってきたが、打ち切りにさえならなければ、土田さんの芸能人生ももう少し違った物になっていたに違いない……。
 マーコ「おーっ!」

 無論、彼女たちにしても……。いや、今更言うまい。
  
 祥子たちがカーテンを開けると、シーンとその場が静まり返る。
 恵子と佐織、下から上へ視線を動かす。
  
 管理人はファッションには全く疎いのでこういうシーンは困るのだが、いづみが着ていたのは、派手な柄のボディコンシャスなワンピースだった。

 でも、これはいづみ自身が選んだのだろう……?
  
 二人はしばし見詰めあった後、無遠慮な笑い声を立てる。
 いづみ「だからやだって言ったじゃなーい!」

 いづみの台詞と共に、「JUST FOR LOVE」のイントロが始まり、いづみのファッションショーの時間となる。
 二着目。
 三着目。
  
 四着目は、エメラルドブルーのスリット入りワンピース。

 これは、いづみも気に入ったようで、試着室から出てクルッと回って見せている。
 祥子たちも「ヒューヒュー」と囃し立てるが、
 ご意見番の恵子と佐織は、入念にチェックした挙句、恵子「気に入らない」と却下してしまう。
  
 五着目は、赤いお嬢様風のドレス。何故か、化粧まで濃くなっている。
 これは、祥子たちにも恵子たちにも爆笑されて、
 いづみ「プロムには行かないわ! 絶対にイヤッ!」
 と、いじけてしまう。
 その後、サキに集まっている恵子たち。
 佐織「結局買っちゃったのはこれなんです」
 健「あん、なんだよー、お前、ジーパンとトレーナーしか知らねえのか、お前?」
 紙袋の中身を見て、頓狂な声を上げる健。
 恵子「花も恥じらう年頃のギャルがさ、制服とフライトジャケットじゃ、あんまりにも寂し過ぎると思わない?」
 佐織「お願い、いづみ先輩、私たちと一緒にプロムへ行こう」
 佐織、言いながらいづみの隣に座る。

 しかし、プロムって基本的に男女ペアで参加するものだけどね。

 なお、高校生が主人公でありながら、「いづみ」は学園生活のシーンがほとんど出てこない珍しいドラマであったが、それでいて普通の学園ドラマではあまり出てこないプロムナイトなどと言うハイカラな催し物が描かれると言うのは、実にちぐはぐな印象を受ける。今更言ってもしょうがないが、このプロムのプロット自体、要らなかったんじゃないかなぁ……。いづみや恵子に、意中のボーイフレンドでもいれば、また違った楽しみ方もあっただろうが。

 佐織「ねっ、一日、ううん、一晩だけで良い、ゆっくり普通の女の子に戻って楽しんで欲しいの、ねー!」
 年下ながら、大人ぶった口調で辛抱強く説得する佐織。

 ……(初期ならともかく)いづみ、既に十分、普通の女の子の生活を送ってる気がするが。

 いづみはなかなか首を縦に振らない。佐織はみんなにも同意を求める。
 佐織「そうですよね?」
 健「行って来いよ」
 マーコ「一生に一度のことですよー」
 アイ「二度目があったりして……」
 恵子「アーイぃ! いづみ、敵の攻撃ばっかり恐れていたってさ、奪われた三年間どころか、折角の未来さえ台無しになっちゃうと思わない?」
 いづみ「恐れてる訳じゃないわ。ただこれ以上、みんなを組織の危険な攻撃に晒すようなことは出来ないの。だって……」
 恵子「親友でしょ?」

 いづみ、無言でカバンを手に取り、立ち去ろうとする。
 恵子「もー、だったらなおさら水臭いじゃん、(祥子に)ねー?」
 祥子(何度も頷く)
 恵子「組織の一つや二つ、私たち闇学中と……」
 健「俺たちが追っ払ってやるよ」
 いづみ「ありがとう……」

 仲間のありがたい言葉に、素直に感謝するいづみ。
 健「待ってるぜ、ウォーターフロントのシンデレラさん!」

 恥ずかしい台詞を臆面もなくその背中に投げる健。と言うか、こいつも来る気らしいぞ。

 健の身分についてもはっきりしないのだが、どう見ても高校は卒業してるよなぁ……。

 もっとも、いづみが出て行った後、
  
 額を寄せ合って相談する恵子たちに「おい、俺も仲間に入れて」と加わろうとするが、すげなく「あんたはいいの」と言われている。
  
 ここで、場面が一変。
 「謎の組織」のラボにあるコンピューターのモニター画面が映し出される。

 久しぶりのCGだが、前回の反省を踏まえてか、描画プログラムが表示されることはない。

 写真入りのプロフィールには、身長182センチうんぬんとパラメーターが記され、最後に「このサンプルはバイオフィードバックプロジェクト・IZUMIによる量産型2号」と英語で書かれている。

 どう見ても182センチないんだけど、まぁ、それはそれとして、遂にいづみと同じバイオフィードバック戦士の登場である!
 その名も、飛葉亮であった。演じるのは樋口悟郎氏。

 やっといづみと同じ能力を持つ敵の出現には期待度大であったが、マスプロタイプ(量産型)と言うのが若干気に掛かる。

 フィクションの世界では、試作型のほうが量産型より強いのが相場だからね。
 それに、マスプロタイプなのに、2号と言うのも、ちょっと変じゃないか?
 ヘッドに半裸で横たわっている飛葉。ゆっくり目を開ける。
 「OK、完成だ!」
 三人の研究者が、喜びの声を上げる。
 そして、モニター室にいる石津が「バイオフィードバック戦士、マスプロタイプ、飛葉亮、戦う意志がお前を最終兵器に変える」と、いつもの台詞をちょっとアレンジして言うのがツボである。

 結局、石津の仕事って、この台詞をいかに効果的に言うか、そこに尽きるのではないだろうか?
 飛葉、大きく息を吐いて体を起こす。

 石津「行くのだ飛葉亮、プロトタイプ1号、いづみを抹殺する為に……いかなる状況下でもいづみだけは確実に消せ!」
 石津「奴はもう、この世にあってはならぬ存在なのだ!」

 いかにも鍛えてないなぁと言う飛葉ちゃんの体。
 しかし、マスプロタイプと言うネーミングはいかにも間抜けだなぁ。テレビの室内アンテナみたいで。

 14話で一気に三人のバイオ戦士が登場することを思えば、彼らをマスプロタイプとして、飛葉ちゃんはまだプロトタイプ2号で良かったんじゃないかと言う気もする。まぁ、これを撮影している時点では、そんな予定はなかったので無理なのだが。



アバン Aパート Bパート 予告

  
 学校帰りにか、ショッピングセンターの前で立ち止まり、白い靴を見詰めている。
 恵子たちが、反対側の歩道からその様子を覗いている。

 しかし、卒業組のいづみや恵子が、この時期になっても普通に登校しているというのはいささか不自然である。
 そもそも、卒業後、どうするつもりなのか、劇中では全く触れられていない。
 と、向こうから藤原が登場。
 藤原「ふん、奴もやっぱり女の子か」
  
 迷いなくいづみの前に立ち、「よっ、いづみ、お前も今夜ガキどもが騒いでるプロムとやらに行くのか? お前は行かん方がいいぞ、お前が行くところ、必ず事件が持ち上がる。そうだろう?」

 地井さん、長い役者生活の中でも「プロム」なんて単語を口にしたのは、これが最初で最後じゃないかなぁ?

 藤原のストレートな忠告に、いづみはそっぽを向く。言われなくても、そんなことは自分が一番良く分かっているのだと言いたげに。
 前回の件で、いづみに対する殺人容疑はぬれぎぬだったと理解しているので、藤原、もういづみを逮捕しようとしたりはしない。この辺もね、打ち切りにならなければ、藤原がいづみを強引に逮捕してしまう、なんてエピソードもありえたかも知れず、惜しいことである。
  
 その夜、擦れ違うモノレールをバックに、物思いに沈んでいるいづみ。恵子たちの言葉が脳裏に繰り返される。
 恵子「親友でしょ、だったらなおさら水臭いじゃん」
 健「待ってるぜ、ウォーターフロントのシンデレラさん」

 右手を開くと、久しぶりに逆回転懐中時計が、いつものように反時計回りに時を刻んでいた。
 いづみ「私の時を取り戻す戦い、犠牲になる物も大き過ぎる」

 いづみのアップに、サブタイトルが表示されると同時に、解散したばかりのボウイ(正確な表記は難しいので便宜上こう書く)の「ホンキー・トーキー・クレージー」が流れ出す。
  
 ただし、それはパーティー会場でバンドが演奏している曲と言う体裁である。
 で、ここで踊りまくっている連中が、いかにも60年代アメリカンハイスクールっぽくて、違和感がありありなのである。
 一見セーラー服っぽい服を着た、この左側の女の子なんか、ちょっと可愛いけどね。

 ただ、3話などに出て来た野暮ったい晴海学園の生徒たちにはまったく見えないのが残念である。

 あと、今夜がプロムと言うことは、今日、卒業式があったのだろうか?
 とにかく、元々学園ドラマにはしない方針で作られている作品なので、その辺の描写が苛立たしいほどに曖昧なのである。

 繰り返すが、今回の卒業パーティーと言う設定、最初からやめた方が良かったと思う。
 2階部分からの映像。

 例によってスケールが小さいけれど、「いづみ」の中では最大級のエキストラを動員している。

 それにしても、ここでボウイの曲が流れるのは、1話で「SHADOW OF LOVE」が流れた時と同じくらい、驚かされた。
 音楽を担当しているのが、同じようなバンドのA-JARIだったからである。

 しかし、こういうのって、A-JARIが選ぶのか、選曲担当スタッフが選ぶのか、どっちなんだろう?
 まぁ、A-JARIがボウイに憧れていた(目標にしていた)であろうことは想像できるが……。

 ただ、終盤まで延々ボウイの曲が流れるのは、さすがにちょっとどうかと思う。
  
 と、受付のところに、おめかしした祥子たちが入ってくる。
 入ってくるなり、「男がいっぱぁーい!」と、少々品のない声を上げる祥子。それはそれで可愛いけど。

 マーコ「どれにしよーかなー」
 祥子「○○○○ちゃう、いこいこ」
 例によって聞き取りにくいのだが、祥子が二人の手を引っ張るようにして踊りの輪の中へ突っ込んで行く。

 と言うか、彼女たちまだ1年か2年の筈なんだけどね……。まぁ、卒業生じゃなくても参加出来るシステムなのだろう。
 もっとも、それにしては、生徒の数が余りに少ない気がする。
 呆れた様子で三人の後に続く恵子と佐織。

 早速、祥子がひとりの男に抱え上げられている。
 佐織「恵子さん、いづみさんまだ来てないみたいですけど」
 恵子「ま、そのうち来るでしょ」

 小さくて分かりにくいが、二人の話している背後で、祥子たち三人が黒いジャケットの男と仲良く腰をつき合わせている。
 踊れさえすれば誰でも良いという感じである。プロムって、そういうものなの?

 これじゃただのディスコと変わりはない。
  
 恵子、両手で佐織の顔を挟んでぶにゅっと押さえる。可愛い……。
 恵子「よしっ」(何が?)
 恵子「楽しまなくちゃソン、ソン!」

 佐織の右肩を叩いて、恵子も輪の中へ入り、祥子たちを押しのけ、体格のいいその男と踊り始める。
  
 佐織「あれえ、なーんかお株奪われたって感じ」
 つぶやいて、軽く溜息をつく佐織。可愛い……。

 その頃いづみは、やっと自宅アパートへ帰ってきたところだった。ビニールの買い物袋を提げているので、どこかで買い物をしてきた帰りなのだろう。
  
 あかりをつけると、テーブルの上に大きな紙袋が置いてあり、手紙が添えてあった。

 相変わらず、典型的な女の子文字で、
 佐織の声「いづみ先輩へ、このドレスは佐織がサキでのバイト代、ぜーんぶつぎ込んで買っちゃいました。佐織から先輩への精一杯の贈り物です。ぜったいこれを着てプロムに遊びに来て下さいね。()魔法使いのオバアサンより」

 手紙には、()に、「先輩ならダンゼン似合うと思います」と言う一文があるが、省略されている。
 そのドレスを誇らしげに手にしている佐織のイメージが挿入される。

 別の手紙には、恵子の声「いづみこれは魔法使いのオバアサンからのささやかな贈り物。プロム待ってるからね。恵子、マーコ、アイ、祥子」とあり、
 いづみがショーウィンドウで見ていた白い靴と、
  
 それ以外の小物を、楽しそうに持つ4人のイメージが挿入される。
 (マーコ、アイ、祥子の部分は、それぞれ本人が喋っている)

 こうして見ると、「いづみ」の(質的な)成功には脇役の彼女たちの存在も大きかったことが分かる。
 幸せそうに、それらのアイテムを手に取り、眺めるいづみ。
 立ち上がって、ドレスをあてがって、体を回転させたりする。
 いづみ「魔法使いのオバアサンがいっぱい!」

 この笑顔、実に魅力的だ。

 ところで、恵子たち、どうやってこの部屋に入ったんだろう?
 もともと恵子が世話した部屋だから、合鍵を持っていたのかもしれない。
 だが、ここで一転してBGMが戦闘的なものになり、建物の屋上から、ロープを垂らしているコマンドの姿が映し出される。
 玄関から入って左手にある窓を破って、発煙筒が投げ込まれる。
  
 ついで、ドアノブがプラスティック爆弾で吹っ飛ばされる。

 ただのアパートへ侵入するにしてはいかにも大袈裟である。
 どう考えても他の住民たちが騒ぎ出すと思うが、そう言う描写は見られない。
 他に誰も住んでいないのだろうか?
 窓と玄関から、同時にコマンド(演・赤沼晃、大竹浩二)が侵入する。

 しかし、部屋には誰もいない。あかりはつけっぱなしだったが……。
 二人はすぐランドクルーザーでサキへ行き、店内に入る。
 運悪く、店には健ひとり。健って、いつもこんな目に遭ってるような気がする……。

 健「あ、ごめんなさい、もう店、今日終わっちゃったんですよ。すいません」

 こいつものこのことプロムへ行くつもりなのだろう、めかしこんでいる。
 すぐ目の前に置いた鏡に向き直って口笛を吹きながら髪を整えようとするが、
  
 二人のコマンドにたちまち体の自由を奪われる。
 男「五条いづみはどこだ?」
 健「知らねえよ」(どこかで聞いた台詞だ)
 健が答えた途端、左側の男が、山刀のようなナイフの柄で、健の腹部を思いっきり打つ。
 健「知らねえよぉっ!」

 それでも口を割らない健。
 二人は健の体にソファに突き飛ばす。
  
 男「いづみはどこだ?」
 健「知らねえよっ」

 いささか芸のないやりとりである。
 男のコンバットブーツが、健の右肩口あたりに炸裂する。

 一瞬映るポスターは、コナミの「RF-2」(Red Fighter)と言うアーケードゲームである。
 ゲーム台の上に寝かされ、刃物を首につきつけられる健。
 健「なんなんだよ、お前らっ」
  
 より濃い顔の男が、山刀を振り上げ、健のそばのテーブル(?)に振り下ろし、破壊する。

 この濃い顔の方が、赤沼さんだろうか? 彼は、1話でもダークコートの男のひとりを演じている。
 健「うわっ」
 男「言えっ」

 結局、この後、健はプロムのことを喋ってしまったらしい。
 健の場合、6話でも見られたように店を荒らされるのが一番困るようで、雇われ店長に過ぎないと思うが、なかなか責任感が強いのである(その割にあまり商売熱心にも見えないのだが……)。
 ランドクルーザーには飛葉ちゃんが残っていて、ゆっくりと目を開ける。
  
 再びパーティー会場。
 曲が「BAD FEELING」に変わり、リズムに合わせて動く足元が映し出される。
 踊っている女の子は、可愛さが3割増しになることに気付いた管理人であった。
 恵子も、一応体を揺らしている。
 だが、前述の雑誌で、くどいほど運動音痴だと強調していたから、ダンスもあまり得意ではなかったかもしれない。
  
 で、その中に、やたら本格的なダンスをしている人たちがいて、とても浮いていた。

 プロのダンサーとまでは行かないまでも、ダンサーの卵が動員されていた可能性が高い。
 で、最初に一緒に踊っていた黒服の男性が、依然として祥子たちに人気なのであった。

 体格が良いので、スタントマンのひとりだったかもしれない。
  
 一方、いつもなら率先して踊りまくっている筈の佐織は、ひとり離れたところで、柱にもたれてそんな彼らの様子を眺めていた。
 佐織「好い気なもんね〜、さっすが闇学中の会長さん。○○○」

 最後の部分は、氷室の声とも重なって、よく聞き取れない。
 と、いづみの姿を発見した佐織、「あっ、いづみ先輩!」と声を上げる。
 だが、いづみはいつものフライトジャケットにジーンズと言う色気のないスタイル。
 佐織の声に、恵子たちもいづみを取り囲むように集まる。
 佐織「どうして私の贈ったドレス、着て来てくれなかったんですか?」

 みんな、あからさまに不満の表情を浮かべていづみを見る。
 ここでは代表して祥子の顔だけ貼る。貼りたいだけ。
 と、いづみ、おずおずと、恥ずかしそうに紙袋からそのドレスを出して見せる。

 そんな格好で来るのが恥ずかしかったのだろう。
 佐織「なぁーんだ」
 恵子「ようし、みんな、それーっ!」
 恵子の号令を受けて、みんなでいづみの体をつかみ、奥の控え室へ連れて行く。
 いづみ「ちょっと、何するのよー」

 このアングルだと、妙に恵子の背が高く見える。
 当時のプロフィールでは五十嵐いづみが161、土田由美が160となっているが?

 しばらくの空白の後、
  
 踊っていた高校生たちが……高校生に見えんが……、一様にそちらに視線を向けるという形で、
 美しいいづみのドレス姿が映し出される。
  
 ただ、いづみを中心にぽっかりと空間が開き、みんながいづみを凝視するというのはさすがに演出過剰である。
  
 いづみ「ねえ、似合ってる?」
 恵子「うん」
 佐織「もう、ばっちし、とっても綺麗。最終兵器が完璧に普通の女の子しちゃってる」
 恵子(腕を組んで感に堪えたように)「うん、馬子にも衣装って良く言ったもんだねえ」

 いづみ、恵子たちを見回して「みんな、ありがとう!」
 恵子はいづみの肩を押して「踊ろう!」と、踊りの輪の中へ。
 が、たちまち群がる男たちにいづみを奪われ、弾き出される恵子たち。
 何人もの男に誘われるいづみ、やがて適当な男にペコリと頭を下げ、「お願いします」

 これまた、男なら誰でも良いのか、と言う感じであるが、少なくともこのシーンでは男たちはただの脇役に過ぎないので、他に描きようはないのである。
  
 恵子「私たちも踊ろっか……」
 佐織「うん……」
 恵子「いこ」

 いづみが予想以上に持てはやされるのを見て、気勢を殺がれた恵子、気の抜けた様子で適当相手と踊りを再開する。
 いづみに選ばれた栄えあるパートナーであったが、あくまでメインはいづみであり、ほとんどまともに映して貰えない(涙)。
 と、横から、別の男、恵子たちにモテモテだった黒服が(口も動かさずに)「ねえ、代わってやるよ」と、いづみのパートナーの肩を叩き、いづみの手を取ろうとする。
  
 いづみ、反射的に男の手を取り、見事に投げ飛ばしてしまう。

 と言うことはやはり、この人はスタントマンのひとりだったのだろう。
 いづみ「あ、スイマセン……」
 男「いてえなぁ」
 恵子「まだまだ社会復帰無理かなぁ」
 佐織「リハビリ、リハビリ!」

 この辺で曲が「黒のラプソディー」に変わる。
 と、会場になっている建物の外に、あのランドクルーザーが現れ、コマンドが玄関から中の様子を窺う。

 この建物、外観は学校のようでもあるのだが……。
 しかし、学校にこんなコンクリート打ちっぱなしのようなスペースはないだろう。
 (外観とパーティー会場が、全然別の場所と言うことは十分ありうる)
  
 恵子、テーブルに座ってからあげなど口にしながら、いづみが無心に踊っている姿を見詰めている。
 何故か、その右手にはいづみのサバイバルソーが握られていた。
 佐織が恵子の横に来て、「恵子さん、良かったですね。ほら、いづみ先輩、あーんなに楽しそうにしてる」
 佐織「こーんなに眉に皺寄せてるか、『私を怒らせないで! あなたを傷付けたくないの』、なぁーんてこんなしかなかったもんねー」
 表情豊かに、いづみの口癖を真似てみせる佐織。
 桂川昌美さん、可愛いし芸達者だし、もっと活躍してしかるべきだったと思うが……。

 恵子「違う、いづみは装ってるだけ、心の中から楽しむことなんて出来ないの。3年間の出来事が、ケモノのように一瞬たりとも自分の周りへの警戒を怠らせなくしているの。その証拠に……」

 恵子は言いながら、シャンパンの瓶を両手で持つ。
 ちょうど同じタイミングで、物陰からコマンドのボウガンがいづみを狙っていた。
  
 恵子がポンッと栓を抜くと同時に、矢が発射されるが、いづみはポシェットでその矢をなんなく受ける。
  
 一瞬遅れて栓がいづみの頭に落ちてきて当たり、周りの生徒たちが笑い声を上げる。
 いづみも、はしゃいだ様子で恵子たちにピースサインを向ける。

 いづみがピースサインをするのは、全編通してここだけだったかなぁ?
 いづみがシャンパンの栓をよけられなかったのを見て、佐織は口を手で覆って笑い、
 「チャーンチャン! 考え過ぎだったみたいですね、恵子さん、もっとパーッと行きましょうよパーッと、ね?」
 恵子、険しい目で佐織を見ていたが、無言でからあげに手を伸ばす。
 佐織もからあげを掴んで口に運ぶ。

 佐織「楽しいですねー、今日は」
 いづみ、みんなに見られないようにそっと矢を抜いて、それに付属していた飛葉ちゃんからの挑戦状を読む。

 飛葉の声「いづみ、お前を抹殺する。ここから(大人しく)出てこなければ最愛の者達を失う事になる」

 最終兵器とは思えない可愛らしい字を書く飛葉ちゃん。()の台詞は、手紙にはない。
 で、次のシーンでは早くも玄関から出てくるいづみの姿。

 ここは、恵子たちに「手洗いに行く」とでも言うシーンが欲しかったところだ。
  
 と、背後の物陰から無言でコマンドのひとりが襲ってくる。
  
 いづみ、蹴りをかわして扉に取り付く形になるが、中からもうひとりのコマンドが出てきてこんにちは。
  
 いづみは、豪快な左前蹴りで男を内部に押し戻す。ガラスの割れるSEが入るが、無論、実際には割れていない。
 残るひとりも、ポシェットの紐で首を締め、落として沈黙させる。
 そのいづみの前に、悠々と飛葉ちゃんが現れる。……どう見ても182ないけど(しつこい)。
 飛葉「プロトタイプ1号、五条いづみ、抹殺指令を受けてやってきた」
 いづみ「場所を変えましょう。ここじゃ目立ち過ぎるわ」
 飛葉(食い気味に)「その必要はない。僅か数秒で片がつく」
 石津の声「バイオフィードバック、戦う意志がお前を最終兵器に変える!」
 石津の台詞と共に、飛葉のバイオフィードバックが発動。
 カメラが寄っていて、左右に素早く動いたり、突風を受けたように髪が乱れるなど、いづみと同じような発動演出がされている。ただし、いづみと比べるとやはり雑である。

 それにしても、感情の昂ぶりもなく、自在にバイオフィードバックを起こせると言う点では、マスプロタイプと呼ぶにふさわしい「性能」だろう。
 いづみ「バイオフィードバック戦士……」

 しかし、いづみの反応は意外なほど鈍かった。
 うーん、初めて自分と同じバイオフィードバック戦士と会ったにしては、もう少しリアクションが欲しかったところだ。
  
 飛葉は、ナイフを取り出して構え、いづみもポシェットを開いてサバイバルソーを取り出そうとするが、ない。

 こうして画像を並べると、
 なんか、チンピラが、女の子に金出せと恐喝しているようにも見えるが……。
  
 会場では、恵子と佐織が、いづみの姿を探していた。
 ちなみに、曲は4曲目の「Dreamin'」に変わっている。

 祥子たちが女の子同士で踊っている姿が可愛い……。
 佐織「あれー、いづみ先輩は?」
 恵子「いづみ、知らない?」
 祥子「知らないよー」
 アイ(マーコ?)「何処に行ったんだろうね」

 周囲を見回す恵子たち。
 飛葉ちゃんは、ナイフを振り回していづみを攻撃中。

 ただ、バイオフィードバック戦士と言う割に、その動きは特に俊敏でもない。
 防戦一方のいづみ、首筋を傷付けられ、ギョッとする。
  
 すぐにバイオフィードバックを起こすかと思いきや、いづみはあくまで冷静で、
 いづみ「私を怒らせないで、あなたと戦いたくないの」
 飛葉「……」
 いづみ「あなたにだって青春はあった筈!」
 飛葉「……?」
 いづみ「分からないの? 組織の元で、私たちは同じ青春を奪われた犠牲者同士だと言うことが?」

 いづみ、やはりバイオフィードバックのコントロールがかなり出来る様になっているのだろう。
 2話では、恵子に額を切られると、即座に発動してたからね。
 だが、そんな言葉に耳を貸すような飛葉ではない。
 「たわけたことを!」

 まぁ、飛葉の前身については全く不明なので、いづみが勝手に自分と同じ境遇だと決め付けるのもなんなんだけどね。
 自ら志願してバイオフィードバック戦士になったのかも知れないし。

 ところで、当初の予定では、つまり1年間放送が続いていれば、このシーンで登場するバイオ〜は、やはり4話・5話で話題になった……名前忘れたけど、いづみと隣り合わせの独房にいたあの青年だったのではないだろうか?

 パラパラパラ(と、資料をめくり)、そう、神谷俊次ね。

 もしそうなっていたらドラマとして、かなり盛り上がっていたと思う。
  
 いづみ、紐でナイフを防ごうとするが、切られてしまう。
  
 いづみ、ナイフの突きをポシェット本体で受け止めるが、左フックを受けて倒れ込む。
 と、玄関から恵子たちがぞろぞろと出てくる。

 いづみ、咄嗟にそちらに行こうとするが、飛葉がナイフを持つ手を伸ばして牽制する。
  
 恵子「いづみぃ!」
 恵子、即座に状況を把握し、サバイバルソーをいづみに向かって抛ろうとする。
 飛葉、反射的にナイフを投げ、
 サバイバルソーの輪の中に正確にナイフを通し、中間地点に落とす。
 この辺の運動神経などは、さすがバイオフィードバック戦士と言う感じである。

  ナイフとソーが落ちると同時に、「ESCAPE」が流れ出す。
 ハスに構えて飛葉を睨む恵子。
 恵子たちのところへ駆け寄ろうとするいづみを、喉輪で止める飛葉。
 いづみ、右手でその手を払い除け、
 飛葉の右手と交差させて、逆に飛葉の動きを封じようとする。

 この辺はほんの一瞬の動きだが、かなり高度なことをやっている。
 腕を絡ませたまま、飛葉の左ストレートがいづみの顔面に入る。
 飛葉「何故フィードバックしない? プロトタイプ1号!」
 いづみ「私は五条いづみ、それ以外の何者でもないわ!」
 恵子「ちくしょう、私たちのプロムナイトをめちゃくちゃにしやがって!」

 向こう見ずな恵子、飛葉に向かって行こうとする。
  
 いづみ「やめてぇっ」
 いづみ、恵子を止めようとするが、飛葉に腕を掴まれ、引き戻される。

 この時、いづみの膝の所に白いものが映る。プロテクターか、絆創膏だろう。
  
 恵子、飛葉に殴られてごろごろ転がり、あえなく気絶。
  
 すぐ佐織たちが駆け寄り、恵子の体を移動させる。
 いづみ「許さない!」

 自分が傷付くことには耐えられても、仲間が傷付くことには激しい怒りを禁じ得ないいづみ。
 飛葉、厳しい目付きで振り向く。
 石津の声(えっ、また言うんですか?)「バイオフィードバック、戦う意志がお前を最終兵器に変える!」

 ここでいづみもバイオフィードバック発動。

 しかし、彼らの計画がいづみに潰されることなく進展していたら、たくさんのバイオ戦士が誕生し、そいつらがいちいち発動する度に、石津がひとりひとりこの台詞を言わねばならない羽目に陥っていたのではないだろうか?

 まぁ、各自テープレコーダーを携帯して自分で石津の声を流せば済むことだが。

 ……安心してください、管理人は正気です。
 飛葉「これで漸く面白くなってきたなぁ」

 あくまで自信満々の飛葉ちゃん。

 ところで、さっき「数秒で片がつく」とか言ってなかったっけ?
 ここでいつものように、映像に加工がされ、いわば「バイオフィードバックタイム」となる。
  
 飛葉に一撃を見舞った後、足を払ってバランスを崩す。
  
 飛葉も、その次のいづみの攻撃を受け止め、エルボーを叩き込む。
 佐織「いづみ先輩……」
  
  
 いづみと互角以上に戦う飛葉。

 バイオ〜発動後のいづみを(素手で)これだけ苦しめたのは飛葉が初めてで、確かに大口を叩くだけのことははある。
  
 ……と思ったら、次のシーンではいづみにボディブローを何発も喰らい、情けない顔になっていた。
  
 そして掌底を喰らい、わざとらしく積んであるドラム缶に激突し、崩れ落ちる。
 佐織「やったーっ!」

 思わず叫んで飛び上がる佐織。

 しかし、この、劣勢から急に優勢になるきっかけが欲しかったところだ。
 飛葉ちゃん、たまらずボウガンを取り出していづみに向ける。
  
 飛葉「はっはっはっはっは、この至近距離ではさすがのお前もよけることができまい」

 立ち上がり、いづみとの距離を詰める飛葉。

 しかし、ボウガンなんかじゃなくて、普通に銃を撃てば殺せるんじゃないかと思うんだけどね……。
 過去の戦いでは、いづみの能力を見極めると言う側面もあって、本気で殺すつもりはない感じだったが、今回は最初から石津がいづみを抹殺しろと厳命してる訳だからね。銃器の使用をためらう理由はあまりない筈だ。
 さすがのいづみもあとずさるが、その真後ろに身を竦めるようにして立っている佐織の姿があった。
 満を持して離れたる矢であったが、
 あっさりよけられる。なんだかなぁ……。
  
 矢は佐織の足元に落ち(距離的に言ってちょっと不自然だが)、爆発を起こす。

 矢は矢でも、爆弾付きの矢だったのだ。
  
 爆発の衝撃をまともに受け、
 ばつたり倒れて意識を失う佐織。口元に微かに血が見える。

 いづみ「佐織!」
 飛葉、すぐ2本目をつがえて放つが、今度はいづみにキャッチされる。
 狼狽する飛葉ちゃん、もう矢がないのか、ボウガンを投げ捨て、
  
 ポケットから複雑な形の爆弾のような物を取り出し、慌て気味にかちゃかちゃやる。
 しかし焦ってうまくいかず、思わず噛んでしまう。
  
 佐織に駆け寄る祥子たちをバックに、いづみは憤怒の形相で矢をへし折る。

 一撃を決める前のこういう動作は、3話などでも見られる。
  
 矢を激しく叩き付け(たら爆発するんじゃないかと思うが……)、物凄い顔で飛葉に突進するいづみ。怖い。
  
 ジャンプして、両足で飛葉の胸板を蹴る。

 ここでやっとスタントが登場するが、それ以外の場面は全て本人が演じているのだから立派である。
 再びドラム缶に体を叩き付けられ、ポトリと爆弾が落ちる。
  
 その拍子に爆弾が爆発し、飛葉の体が火に包まれる。
 腕で炎から身を庇ういづみ。
 今回は、シリーズ通して最大規模の爆発が起きる。

 無論、さすがの飛葉もこれでは助からない。

 いづみ、直接的ではないにしても、敵を殺したのはこれが最初で最後になるのかな?
 (追記・よく考えたら1話と15話で思いっきりバズーカ砲撃ってましたね。大ボケ……)
 さて、祥子たちが佐織を介抱しているその後ろで、ランドクルーザーが走り出し、それと同時に恵子がトランクルームに入り込む姿が見える。

 このシーンもやや不可解なところで、この場合、わざわざ恵子がそんなことをするだろうか。
 無論、意識を回復して車に乗り込んだコマンドたちが恵子を拉致した訳でもない。
 首をがっくり傾けて、その様子を見ている佐織。
  
 ここで恵子が、手を振るのもいまいち分からない。

 助けを求めているのか、佐織に合図しているのか……?
 まぁ、敵の車に乗り込んで、敵の本拠地を探ろうということなのだろうが、この状況下で恵子がそんな無謀なことをするのはどう考えても納得できない。
 いづみ「佐織!」
 佐織「車で……」

 それだけ言って、佐織は完全に意識を失う。
 佐織のアップでCMへ。



アバン Aパート Bパート 予告

 佐織を乗せた救急車が病院の正面玄関に入ってくる。
  
 ストレッチャーで運ばれる佐織、いづみの手をしっかり握りながら、「ごめんなさい、折角のプロム、台無しにしてしまって」

 いづみは無言で首を横に振る。
 ……ま、佐織が負傷する前に台無しになってたからね。
  
 一方、祥子たち三人はサキに帰ってくる。家、ないんか?

 しかし、ここはいづみと一緒に病院まで付き添うのが筋だろう。
 ま、それはともかく、先頭の祥子、何かを見て「キャーッ!」と悲鳴を上げる。
 見れば、店の真ん中の床に、健がうつ伏せで倒れていた。
  
 「健さん、大丈夫?」などと叫びながら、健の体を裏返す。
 健「あ……、いづみ……、くはっ」
  
 その頃、ランドクルーザーは夜明けの薄暗がりの中、とある施設に到着していた。入り口で、見張りの兵士が敬礼をしている。

 この建物、別のドラマでも見たことあるが、なんだったか?
  
 車がとまるや否や、恵子がバックドアを開けて這い出してくる。
 この表情から、やはり自ら乗り込んで敵のアジトに侵入しようとしたらしい。
  
 恵子が下に降りようとすると、横からスッと手が伸びる。恵子、「あ、ありがとう」とその手を握って、足を下ろす。
 ここで状況に気付き、気まずい顔になる。
 そう、コマンドたちは当然恵子のことを承知していたのだ。
 恵子「すいません……」

 何故か謝る恵子。

 しかし、これは恵子を石津のラボに連れてくるためのストーリー上の措置なのだが、いかにも不自然である。
 まぁ、これも最初から予定されていた展開だろうが、実際はもっと違う形でここへ来ることになったと思われる。

 石津が、恵子にも素質があることを見抜き、誘拐するかとかね。
  
 だから、次のシーンでいづみがかつてされたような検査・実験を恵子がされているのが、これまたとても唐突に感じられる。

 誰でもいいのか? と言う感じだが、
 単に石津の趣味だったんじゃないかと言う気がしなくもない。

 土田さんのむっちりした太腿が見れたという点では、管理人的には嬉しいのだが。
 石津の指示を受けて、着々と恵子のバイオフィードバック戦士化を進める研究者たち。
 さて、歓喜と混乱と恐怖の一夜が明け、依然、佐織は意識不明の重体だった。
 病室には、いづみ、健、祥子、アイ、マーコたちがいた。

 こんな場合に、佐織の家族が誰一人枕元にいないと言うのはどう考えても変なのだが、ま、しょうがない。
 それに、「いづみ」は極端なほど、「家族」と言うものが出てこないドラマなので、ある意味、首尾一貫していると言える。
 医者と看護婦二人が出て行くのと入れ違いに、藤原が入ってくる。、
 健たちに「おうっ」と曖昧に声を掛けてから、
 手帳からリボンのような物を取り出し、「おい、いづみ、捜査中にこんな物を拾ったぞ」
  
 それは、恵子が残したメッセージだった。
 いづみ「恵子の! 何処でこれを?」
 藤原「ひとりで動こうなんて考えるんじゃねえぞ。お前は危険過ぎるんだ。お前が動けば、何もかも巻き込んでしまう。いいかひとりで動くんじゃねえぞ」
 藤原、念を押してすぐ出て行こうとするが、
  
 藤原「栗原街道の分かれ道だ」
 と、だけ告げて去って行く。
 改めて恵子のメッセージに目を通すいづみ。

 恵子の声「私、いづみのことが好きよ。もしいづみの奪われた3年間を私の手で取り戻せたら、今まで以上のマブダチになれると思うの」

 マブダチの部分は、リボンには「親友」と記してある。
  
 いづみ、眠り続けている佐織、健、アイ、マーコ、そして祥子と順に視線を向ける。

 うーむ、やっぱり祥子が一番好みだ(知るか)。
  
 いづみ(私は私の為だけに戦うんじゃない。二度と私と同じ学生達から青春の制服を剥ぎ取らせない為にも私は戦う!)

 恵子のリボンを握り締め、心に誓ういづみ。
 次のシーンでは、恵子を救いに、バイクを飛ばしているいづみの姿が。
  
 山の中の道を猛スピードで走るいづみの後ろの姿を映しつつ、「つづく」のであった。

 五十嵐さん、当時のプロフィールでは、特技が「バイク」となっているから、乗ろうと思えば乗れたのであろうが、この走行シーンは、ほぼ間違いなくスタントドライバーが運転してるんだと思う。……たぶん。

 しっかし、このバイク、何処で調達したんだ?



アバン Aパート Bパート 予告

 予告編は、珍しく健のひとりぼやき。

 健「マジかよ、俺一体どうすりゃいいんだよ、ハンパじゃねえよ、佐織は怪我して入院するし、ったく、恵子はバイオ戦士にされちゃって、いづみとタイマン張るし、もう知らねえぞ。こうなりゃ俺が行くしかねえな。……いてっ、やっぱり俺じゃダメだ」

 ひとりでオチまでつけてしまう健。

 映像については、
 まず、恵子がバイオフィードバックを発動させるシーン。予告編ではカメラがズームする演出があるが、
 本編ではこんな感じ。素材そのものは同じだと思うが。
  
 ついで、最後の石津との戦い。
 左の予告編では、石津がちょっと笑い過ぎ。
 また、いづみと恵子が炎の中に消える石津を見詰めるカットがあるが、これは本編にはない。

 以上です。